はじめに
予備試験や司法試験の勉強をしているとどうしてもわからないところがが出てきてしまいます。そんな参照したいのは詳細に書かれた信頼のおける基本書です。信頼のおける基本書を読めば、おおよその疑問は解決できますし、たとえ疑問を解決できなかったとしても何かしらのヒントを得られることが多いです。また、信頼のおける基本書に書かれていないような疑問については、とりあえずわからないまま進めてよいという目安として使用することもできます。
そのため、詳細に書かれた信頼のおける基本書については座右に置いておきたいところです。ところが、たくさんの基本書の中から信頼のおける基本書を選ぶのは難しいことですし、それに時間をかけるのももったいないです。そこで、私が最も信頼している基本書とその他の信頼できる基本書を紹介しますので、この中から選んでいただければと思います。
1 最も信頼している基本書
私が最も信頼している行政法の基本書はこちらです。
- 行政法Ⅰ 第6版(有斐閣) 塩野宏
- 行政法Ⅱ 第6版(有斐閣) 塩野宏
- 行政法Ⅲ 第5版(有斐閣) 塩野宏
この本は、行政法の基本書の中で最も網羅性・論理性のバランスに長けています。行政法を学習するにあたって必要な事柄が丁寧な理由付けと共に示されています。疑問点があれば是非参照すべき基本書です。各種法改正にもしっかりと対応しているので安心して利用できます。ただし、判例に関する記載の充実度は次に紹介する宇賀行政法に軍配があがります。私としては、この本の判例に関する記載の充実度でも十分だと感じているため理論面でより優れているこの本を最も信頼できる基本書として挙げました。
2 その他信頼できる本
(1)判例の概要・位置づけ・到達点を調べたいなら
- 行政法概説Ⅰ 行政法総論 第7版(有斐閣) 宇賀克也
- 行政法概説Ⅱ 行政救済法 第7版(有斐閣) 宇賀克也
- 行政法概説Ⅲ 行政組織法・公務員法・公物法 第5版(有斐閣) 宇賀克也
この本は非常に網羅的です。この本の最も優れている点は、判例に関する記載の量とその整理にあります。そのため、判例の有無や判例の位置づけを知るためには最良の基本書と言えます。ただし、従来からの議論については記載が薄い部分もあるので、従来からの議論の充実度は塩野行政法に軍配があがります。判例の概要を掴むために使用するのがおすすめです。
(2)普段の学習用に
- 基本行政法 第3版(日本評論社) 中原茂樹
基本行政法は判例を簡略化した事例が設問化されていて、それに対してしっかりと解答の道筋を示してくれています。つまり、行政法の答案の書き方がわかる本なのです。行政法に関しては他の本との比較において基本行政法が一歩抜きんでていると思います。
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